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熱中症予防策として使われるエアコン

 猛暑が続くなか、高齢の親と離れて暮らす子ども世代としては、親が熱中症にならないかが気になるところ。高齢期の生活に詳しい専門家は、熱中症予防の工夫を呼びかける。

 高齢者関連の事業を展開する「LIFULL senior(ライフル シニア)」は6月、親と離れて暮らす40代~50代(550人)と、65歳以上の高齢者(=親世代、539人)を対象に、インターネットで意識調査を実施した。

 離れて暮らす親の熱中症を心配しているかの問いには、「非常に心配している」「ある程度心配している」を合わせて64.6%が心配していると回答。

 親の熱中症予防を実施している人(370人)に具体的な内容を尋ねると、複数回答で「水分をこまめにとるよう声をかけている」(55.9%)、「エアコンを適切に使うよう声をかけている」(53.5%)、「定期的に連絡して体調を確認している」(40.8%)が多かった。

 気象庁と環境省は「熱中症警戒アラート」に加え、2024年から「熱中症特別警戒アラート」の運用も始めたが、今回の調査で「天気予報を見て気温や熱中症リスクを伝えている」の回答は17.3%にとどまった。

 高齢者自身が取っている対策(513人、複数回答)は、「のどが渇く前にこまめに水分補給」(77.2%)、「日中にエアコンを使用」(58.9%)、「外出時に必ず水分を携帯」(56.3%)などが多かった。また、高齢者も「熱中症警戒アラートを確認する」は17.0%にとどまった。

 調査に関わった小菅秀樹「LIFULL介護」編集長は「高齢者が熱中症にかかると重篤な症状につながることもあり、日常生活の中でのリスク管理が大事」と指摘する。「たとえば、親がいる部屋の温度を子どものスマホで確認できるようなIoT機器もあります。エアコンを使うように促したり、もしリモコン操作が難しければ子どもがスマホから操作したりすることも可能。こうした機器をうまく使うことに加え、『決まった時間に飲む』『出かけるときは飲み物と塩あめを持つ』といった『仕組み化』も熱中症予防につながります」と提案する。

■離れて暮らす親の熱中症予防…

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